1月5日小寒
今年の小寒は1月5日であった。小寒は24節気のひとつである。
節分、春分、立春と聞けば理解する人も多いと思われる。 特に節分ともなれば、各家庭では巻き寿司を食べたり、いわしを飾ったり、 豆撒きともなれば有名神社でお祭りが開催されるのである。 それに比べて小寒は大したイベントも行われることも無く、 正月という1年で最も大きな節目を越えたところであるから なおさら注目を集めることが無いということだろう。 この24節気が用いられるようになったのは中国が始まりです。 もともと中国の暦は陰暦で、月の運行を基準にしたものだった。 ところが月の周期は28日であるために、 1月から12月までとすると本来の四季とずれが生じてくる。 そこで太陽の1年の運行を24で等分して24節気を定めたのである。 そうしたところから陰暦では、四季とのズレが大きくなったときに 閏月というものを作って調整したということだ。 陰暦では1年が13ヶ月という年もあったのである。 しかし13月という表現方法を用いることはなくて、 12月を2回にして調整したのである。 暦は難しいものである。 日本でも世界においても暦を計算するものは社会から重要なポストを 与えられるほど大事なものであった。 今は世界で暦が統一されてカレンダーとして手に入れることができる。 これって100年と少し前まではものすごいことだったのである。 江戸時代には関東と九州で暦が違っていても気が付く人がいなかった。 交通も通信も発達していないこともあって、 違いがわからないのである。 まして、日本中を頻繁に旅する人はごく僅かな時代である。 百姓や町人のほとんどは生まれ育った土地で一生を終える。 それに比べて現代というのは世界のニュースが簡単に手に入るようになった。 驚愕の科学の進歩というべきである。 小寒という昔の暦の言葉から、現代の世相を思う。 便利さが本当に幸福なのか、それとも人生をつまらなくしているのか。 どんな便利な道具やサービスも使う人の考えによって 受ける恩恵は大きく異なる。
by jiroru07
| 2010-01-06 14:19
| 季節ごとの言葉
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